サイトへ戻る

改めて防災の技術者の一人として

· 防災,政府事故調査委員会委員長所感

私は環境調査解析などの仕事と同じくらい防災の関係の仕事も多くしています。

阪神大震災、東日本大震災など、多くの災害にあい、最近では防災の仕事の方が多い状況です。

先日の火山噴火もそうですし、私の住んでいる宮城県でも蔵王山の噴火レベルが上がってきています。
誰も噴火の予測や地震の予測など正確にできません。
役所の言葉で言えば、自助、共助の考え方が必須です。

自分で備えること、身近な人と協力して助け合うことです。

東京電力福島第一原子力発電所事故後に政府事故調査委員会の報告がありました。

私は防災の仕事にかかわらずこの報告書の最後に委員長所感として記載のある言葉を震災後、忘れずにいようと心掛けています。

震災や災害の風化などといわれますが、この委員長所感はこれらを超えた迫力のある言葉だと思います。

改めて項目だけでも、ここに掲載します。

(1)あり得ることは起こる。あり得ないと思うことも起こる。

(2)見たくないものは見えない。見たいものが見える。

(3)可能な限りの想定と十分な準備をする。

(4)形を作っただけでは機能しない。仕組みは作れるが、目的は共有されない。

(5)全ては変わるのであり、変化に柔軟に対応する。

(6)危険の存在を認め、危険に正対して議論できる文化を作る。

(7)自分の目で見て自分の頭で考え、判断・行動することが重要であることを認識し、
   そのような能力を涵養することが重要である。